名西カワサキ

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整備日誌

名西カワサキ流リム組み

名西カワサキ流 スポーク組 ※W650の場合を例にしています。
まずはじめに、必要な道具類を・

1:ニップルを回す工具
   ① スパナ(W650の場合は6mm)
   ② ニップルレンチ
   ③ 小さめのモンキーレンチ

ニップルの締め付け、緩めなど、ニップルの四面の大きさに合った工具を使用します。

※締めすぎを防ぐ為か、②のニップルレンチが一番ガタが大きいように思います。
  個人的には遊び(ガタ)の少ないスパナかモンキーレンチを使う場合がほとんどです。


2:ホイールスタンド

そんなに高価な物でなくてもベアリング支持のスタンドであればOK。

リム組み以外でもロードバイクを含めほとんどのホイールの重量バランスをとるのにも使えます。

3:芯出し用のゲージ

次に、車種毎に異なるリムの芯出し寸法を測る(決める)道具。

専用のスタンドや芯出し用の治具などは使いません。
専らホームセンター等で手に入るアルミ角パイプを加工して作成したゲージを使います。
※普通のリムを組むのであればダイヤルゲージもほとんど使用する必要はありません。

アルミの角パイプにナットを埋め込み、芯出し寸法に見合う長さのボルトとロック用のナットを付けただけのシンプルなゲージですが、ほとんど完璧な芯出し、振れ取りができます。

道具が用意できたらリムとハブ、スポークとニップルを用意。

※写真はW650用のフロントホイールです。

このように全て部品から用意するのでなく、現在使用しているホイールを使う場合は、分解前の状態を記録しておきます。

リムの回転方向をはじめ、メーカー指定の芯出し寸法が不明の時などは、どちらか片方のハブ端面とリム端面の寸法(芯出し寸法)も計って記録しておきます。

回転方向の指定があるリムもありますから良く確認してからハブと組み合わせます。
スポークをセットしていきます。

まず、インナー(内側)のスポークを入れ、後でアウターのスポークを入れて行きます。

※W650のフロント場合、スポークをハブに対して同じ方向から入れていきますから写真のようにアウターを先に入れても組むことが可能です。

リヤホイールのようにインナーをハブの外側から、アウターをハブの内側から入れていく場合はインナーを先に組んでいかないと組めない(組みにくい)ことになります。

ステンレスのスポークを組む時は、必ず付属のカジリ防止のオイルをネジ部分に塗布します。

他の市販グリス(銅グリスなど)でもかまいません。

スポークを組んでいく際のコツは、まず写真のように、ネジの端まで・といった具合に全てのスポークの締め込みの量を同じにして仮組みをしていきます。

ガタガタでも構いませんから全てのスポークの締め具合を均等にします。

均等に・均等に・・・を念頭に全てのスポークを取り付けて行きます。

ディスク反対側のスポークを全て入れ終わりました。
当たり前ですが、リムの端面が浮き上がります。

全く同じ要領でディスク側のスポークも入れていきます。

両面ともにスポークを張り終えました。

ニップルをスポークのネジの端まで入れただけの状態ですから、まだガタガタした状態です。

アクスルシャフトを通してホイールスタンドに乗せます。

ここで規定の芯出し寸法にセットしたゲージを使って大まかなセンターをチェックします。
ホイールは回転させずに、ゲージを軽く当てるだけです。
動かしてしまうと大切なリムにキズが付きますよ。
※W650、フロントの場合芯出し寸法はディスク反対側のハブ端面からリム端面までの寸法が19.5mmです。

この時、リムがA側に寄っていたら(19.5mm以下だったら)、B側のニップル(1と3)を均等に締めていきます、この時点ではまだ充分指で締めることができます。
逆に、B側に寄っている時は(19.5mm以上だったら)A側のニップル(2と4)を均等に締めこみます。
ニップルが緩くて、指でクルクル回る状態であっても、他を半回転締めたなら半回転で回すのを止めて、こまめに芯出し寸法をチェックします。

寸法チェックの間隔ですが、最初は大まかでも良いですが、写真のようにスポーク4個置き("1"から"4"の間隔=円周の8/1)くらいでチェックしていきます。

↑の手締め、寸法出しをこまめに繰り返すと徐々にニップルが固くなって指では回せなくなります。

ここで初めてニップルレンチまたはスパナを使ってニップルを回します。
この時も先ずは90度なら90度と、決めた角度だけ均等に締めます。
この時点でもやはり指で締まるような緩い場所がありますが、その時は指で締められるところまで締めてしまいます。(部分的に均等でなくなります)

この辺りからは全周にわたって均等に締めるのではなく、円周上9箇所(12箇所でもいいですが・)ごとにゲージを当てながら芯出し寸法に合わせて締め付けをしていきます。

例えば一つ上の写真↑、で"1"から"4"までの間の寸法が19.5mm以下の場合はB側の"1"と"3"のニップルを締めます、逆に19.5mm以上だったらA側の"2"と"4"のニップルを締めます。※この時も90度なり45度なり、小刻みに締め込みながらゲージを当ててチェックします。
この作業を全周にわたって繰り返していくと、ニップルの締まりもきつくなって、もう少し締めたいけれどちょっと固すぎ?そんな場所も現れます。
その時は反対側のニップルを緩めて寸法を合わせます。締める時と同じく、45度なり90度の小刻みな角度でちょっと緩めては寸法をチェックして、全周の寸法を19.5mmにできるだけ近づけます。

この作業を繰り返して、全周の寸法が揃うとほとんど振れが取れています。
ただし、左の写真の部分、ガリガリと削ったような部分がありますが、この部分はリム製造時の継ぎ目(溶接跡)です。

この部分だけはスポークの張り調整で修正できるような『振れ』ではなく、成型上の歪ですから削ったり盛ったりしない限り取り去ることはできません。
ホイールスタンドで組みあがったホイールをクルッと回転させると円周上の1箇所だけがポコンと振れている場所がココです。

芯出し寸法を全周でチェックしてOKだったら、仕上げにニップルの最終締め付けを行います。
この場合は、最初と同じく、各ニップルを全周にわたって均等に締めていきます。
最終的なトルクはW650の場合だと0.3Kg/mです。
トルクレンチが使えると最良ですが、特別仕様のトルクレンチが必要なのでカンで締めますが、目安として計るのであれば、バネばかりを使います。
上の写真で使用しているスパナの寸法が約7センチですが、このスパナ(コンビネーションレンチ)にバネばかりを引っ掛けて、約4Kgちょいの力で引くとニップルには約0.3Kg/mのトルクがかかっていることになります。
時々バネばかりでトルクをチェックして、数回に分けて全周のニップルを締めて行きます。
この時もゲージでの芯出し寸法のチェックは行います。

最終的に部分的に緩い部分を締め込んで、寸法の狂いをチェックして完成です。
きれいに寸法が出ると縦振れもほとんどありません。

芯出し寸法がきれいに出ているのに大きな縦振れがある場合はリムが変形しているかスポークが均等に締めこまれてなかったり、長さが違っているなど製品の狂いがあります。

以上、何となくイメージがつかめた人は充分行える作業かと思います。

芯出し寸法に関しましてはサービスマニュアルなどでは表記されていませんが、メーカーの相談室などで聞くと教えてくれます。
実際にカワサキ以外の車両に関しては私も各メーカーのお客様相談室で聞いたりしています。
作業についてですが、各車両の芯出し寸法は100分の1ミリの数値で規定されいますが設計上の数値ですからリム自体の製造技術上の誤差は加味されていません。
実際に作業を行うと判ることですが、継ぎ目部分の歪はもちろんとして、あまり神経質に数値にこだわる必要はありません。
大きなズレがなければ芯出し寸法の数値そのものよりも、できるだけ振れ自体を押さえることが大切だと思います。